チーム情報
プロフィール
球団創設は1882年。1892年にアメリカン・アソシエーションからナ・リーグに加盟。創設時の名称はブラウンストッキングズで、ブラウンズ、パーフェクトスを経て、1900年から現在の名称となった。ヤンキースに次ぐ世界一11回を誇る名門球団。
3度の打率4割、2度の三冠王を達成した選手兼監督のロジャース・ホーンスビーがいた1926年に初のワールドシリーズ制覇。1931年にはMVPと盗塁王に輝いたフランキー・フリッシュらの活躍で、1934年にも30勝を挙げたディジー・ディーンらの活躍で、それぞれワールドシリーズを制覇するなど、早くから強豪球団として名をはせた。
その後も7度の首位打者、3度のMVPに輝いたスタン・ミュージアル、2度のサイ・ヤング賞に輝いたボブ・ギブソン、通算329勝を挙げたスティーブ・カールトン、8度の盗塁王に輝いたルー・ブロックら名選手を擁し、1940年代に3度、1960年代に2度のワールドシリーズ制覇を果たす。
1982年には「オズの魔法使い」の異名を取ったオジー・スミスらの活躍で9度目の世界一。しかし、1985年と1987年はともに3勝4敗でワールドシリーズ敗退を喫した。トニー・ラルーサ監督が就任した1996年には地区優勝。1997年途中にマーク・マグワイアがアスレチックスから移籍し、1998年に70本塁打、1999年に65本塁打を放ち、2年連続本塁打王に輝いた。
2000年代に入るとプレーオフの常連となり、2001年には強打者アルバート・プホルスがデビュー。2004年から地区3連覇を果たし、新球場がオープンした2006年にはエースのクリス・カーペンター、主砲プホルス、さらに田口壮らの活躍で10度目の世界一に到達。2011年も投打にスキがない野球でワールドシリーズを制覇し、ラルーサ監督の最終年を飾った。
マイク・マシーニー監督就任後も、4年連続でプレーオフへ進出し、2013年から地区3連覇。しかし、2013年のワールドシリーズでレッドソックスに敗れるなど、世界一には届いていない。2018年途中にマシーニー監督の後を受けたマイク・シールド監督代行が2019年から正式に監督に就任。ダイヤモンドバックスから加入した右の強打者ポール・ゴールドシュミットやマルセル・オズナ、防御率2点台という抜群の安定感を示したジャック・フラーティらの活躍で4年ぶりに地区優勝。リーグ優勝決定シリーズでナショナルズに敗れたものの、シールド監督は最優秀監督賞に輝いた。
2020年も総合力は高く、9年ぶりの世界一を視野に入れる。先発陣はフラーティのほか、2017年まで巨人でプレーしていたマイルズ・マイコラス、通算162勝のベテランのアダム・ウェインライト、ダコタ・ハドソンら実力派右腕が並び、さらにかつて日本キラーの異名を取った韓国の金広鉉を獲得して先発左腕不足を解消した。14セーブのジョーダン・ヒックスがクローザーを務める予定で、強肩ヤディエル・モリーナが投手陣をリードする。打線はゴールドシュミットを中心に、30本塁打の遊撃手ポール・デヨング、俊足巧打の二塁手コールテン・ウォン、三塁を守るトミー・エドマンらがムラのない打線を形成する。
スタジアム紹介
1966年からNFLと兼用で使用してきた旧ブッシュ・スタジアムに代わって、2006年に野球専用球場として開場。ブッシュ・スタジアムとしては3代目となる。名称はかつてのオーナー会社で、バドワイザーで有名なアンハイザー・ブッシュ社から。センター後方にはセントルイスのシンボルでもあるゲートウェーアーチが望める。ベースボール・タウンと称されるだけに、近隣にはカージナルス殿堂博物館やレストランなどが入った複合施設「ボールパーク・ビレッジ」がある。ほとんど左右対称の構造で、赤レンガの外観が特徴。2009年にはオールスター戦が開催され、当時のバラク・オバマ大統領が始球式を務めた。野球以外ではサッカーW杯の北中米予選やNHLの試合などが開催されたことがある。2019年にポール・デヨングがレフトスタンド上段にある「BIG MAC」の電光掲示板の「M」の部分に本塁打を打ち込み、電飾装置が破損。後日、デヨングは破損した「M」の部分を2万2000ドルで買い取った。