チーム情報
プロフィール
1869年から存在している最古のプロ球団で、球団創設は1882年。当初の名称はレッドストッキングスで、1890年にレッズに改称し、1954年から1958年までのレッドレッグスを挟んで1959年から再びレッズとなった。1919年に八百長疑惑が発覚したホワイトソックスを破り、ワールドシリーズ初制覇。1940年にはフランク・マコーミックらの活躍で2度目の世界一に輝く。
1960年代にはメジャー最多の安打製造機ピート・ローズ、名捕手ジョニー・ベンチらがデビュー。そしてスパーキー・アンダーソン監督が就任した1970年から黄金期が到来。ローズ、ベンチ、ケン・グリフィー・シニア、ジョー・モーガンらによる強力打線「ビッグレッドマシン」で1975年からのワールドシリーズ2連覇をはじめ、1970年代に4度のリーグ優勝、6度の地区優勝を果たす。
1980年代は地区優勝から遠ざかり、一時はローズが選手兼任監督を務めるも事態は好転しなかった。しかし、ルー・ピネラ監督が就任した1990年にノーム・チャールトン、ロブ・ディブル、ランディ・マイヤーズの救援陣「ナスティ・ボーイズ」らの活躍で5度目のワールドシリーズ制覇。1995年には名遊撃手バリー・ラーキンがMVPに輝く活躍などで地区優勝を果たした。
2000年代に入ると低迷期が続いたが、ダスティ・ベイカー監督の下、2010年にジョーイ・ボット、ジェイ・ブルース、ブロンソン・アローヨ、ジョニー・クエトらの活躍で15年ぶりに地区優勝。2012年にも地区を制し、2013年にはワイルドカードでプレーオフ進出を果たすなど、カージナルスとナ・リーグ中地区の覇権を争ってきた。
しかし、ベイカー監督退任とともに再び低迷し、2015年からは4年連続で地区最下位。2018年は開幕から3勝15敗と大不振で、2014年から指揮を執ってきたブライアン・プライス監督がシーズン途中で解任された。2019年はデービッド・ベル監督が再建を任されるも、地区4位で終了。チーム防御率はリーグ4位ながらチーム打率はリーグ12位と「投高打低」が顕著だった。
そんな中でも、エースのルイス・カスティーヨが15勝をマークし、主砲のユジニオ・スアレスが49本塁打を放ってピーター・アロンソと本塁打王争いを繰り広げるなど、投打の骨格は形成された。また、セットアッパーのマイケル・ロレンゼンは持ち前の打力を生かして代打で起用されるなど、二刀流プレーヤーとして活躍。9月4日のフィリーズ戦では「勝ち投手となって本塁打を打って野手として守備に就く」というベーブ・ルース以来、98年ぶり史上2人目となる偉業を達成した。
2019年オフにはリーグ12位だった出塁率を改善するべく、1番候補として秋山翔吾を獲得。これまでメジャー30球団の中で唯一、日本人選手がメジャー出場したことがない球団だった。さらに二塁手候補としてマイク・ムスタカス、右翼手候補としてニック・カステラノスを獲得し、スアレス、ボット、フレディ・ガルビスらとの打線は一気に強化された。投手陣はカスティーヨ、トレバー・バウアー、ソニー・グレイ、アンソニー・デスクラファニらが先発陣の中心で、クローザーには剛腕ライセル・イグレシアスが控える。ロレンゼンは中堅のバックアップ候補としても期待されている。
スタジアム紹介
1970年から使用してきたNFLシンシナティ・ベンガルズと兼用のリバーフロント・スタジアムに代わって、2003年に開場した野球専用球場。メジャーの球場にしては両翼が浅く、打者有利の構造となっている。シンシナティのダウンタウンに位置し、外野スタンド後方にはオハイオ州とケンタッキー州を分けているオハイオ川が流れていて、クルーズ船などが通っている。付近には2000年に開場したベンガルズの本拠地ポール・ブラウン・スタジアムなどがある。2015年にはオールスター戦が開催され、レッズのトッド・フレイジャーがその前日に行われたホームラン競争を制し、2016年には当時レンジャーズのダルビッシュ有が特大の本塁打を放った。右中間スタンドには、かつてオハイオ川を頻繁に通っていた蒸気船の煙突をイメージしたオブジェが設置されている。地元の大手保険会社グレート・アメリカン・インシュランスがオープンから30年間の命名権を取得。