チーム情報
プロフィール
1876年にホワイトストッキングスの名称で創設され、発足メンバーとしてナ・リーグに加盟。コルツ、オーファンズを経て、1903年から現在の名称となった。ナ・リーグ1年目にいきなり優勝を果たすなど、1800年代に6度のリーグ優勝を誇り、1907年からは2年連続でワールドシリーズを制覇した。
その後もメジャー有数の強豪球団に君臨するも、1910年、1918年、1929年、1932年、1935年、1938年、1945年と、ことごとくワールドシリーズで敗退。1945年のタイガースとのワールドシリーズでは、2勝1敗とリードして迎えたホームゲームで、ヤギを連れたカブスファンが入場を拒否される「事件」が発生。結局、逆転でタイガースに敗れて以降、世界一どころかリーグ優勝からも長く見放されることになった。こうして「ヤギの呪い」が生まれた。
ようやく復活の兆しが見えたのは1980年代。1984年にライン・サンドバーグやリック・サトクリフらの活躍で地区優勝。1989年にもグレッグ・マダックスらの台頭で地区優勝を果たし、1998年には強打者サミー・ソーサらの活躍でワイルドカードに滑り込むが、いずれもヤギの呪いは解けなかった。
ダスティ・ベイカー監督が就任した2003年にはマーク・プライアー、カルロス・ザンブラノらの強力先発陣を擁して地区優勝。ルー・ピネラ監督が就任した2007年にはアルフォンソ・ソリアーノ、アラミス・ラミレス、デレク・リーらによる強力打線で地区制覇。福留孝介が加入した2008年にも地区制覇を果たしたが、相変わらずリーグ優勝の壁は破れなかった。
2013年から2年連続地区最下位に沈むも、ジョー・マッドン監督が就任した2015年に若手有望株のクリス・ブライアントがデビュー。主砲アンソニー・リゾ、新加入の左腕ジョン・レスター、2013年途中にオリオールズから獲得したジェーク・アリエッタらの活躍によりワイルドカードでプレーオフに進出。ブライアントが主力に成長した2016年には圧倒的強さで中地区を制し、ドジャースを破って71年ぶりにリーグ制覇。そして4勝3敗でインディアンスを破って108年ぶりにワールドシリーズを制覇し、ようやくヤギの呪いから解放された。
2017年も地区優勝、ダルビッシュ有が加入した2018年もワイルドカードゲームに進出したが、2019年は地区3位に終わり、ワイルドカードにも届かず。5年ぶりにプレーオフ進出を逃し、名将マッドン監督も退任した。
2020年はカブスの元捕手デービッド・ロスが新監督に就任。2019年途中にトレードで加入したニック・カステラノスが退団したものの、リーグ2位のチーム本塁打を記録した打線は相変わらず強力。カイル・シュワバー、ハビエル・バエス、リゾ、ウィルソン・コントレラス、ジェーソン・ヘイワードら一発のある打者が並ぶ。投手陣はレスター、ダルビッシュ、カイル・ヘンドリックス、ホセ・キンタナらが先発ローテーションを形成し、クローザーは2019年途中に加入した通算346セーブの剛腕クレイグ・キンブレルが務める。特にダルビッシュは、2019年後半から新球ナックルカーブを武器に新境地を開拓しており、エースとしての活躍が期待される。
スタジアム紹介
1914年に開場したナ・リーグ最古の球場で、当初の名称はウィーグマン・パーク。カブス・パークを経て1926年から現在の名称となった。カブスは1916年から本拠地として使用している。球場名の由来となったかつてのオーナー、フィリップ・K・リグリー氏の「野球は太陽の下でやるもの」というポリシーから長い間照明設備がなかったが、1988年に初めてナイターが開催。電光掲示板も2015年にようやく設置された。外野フェンスを覆うつたが名物で、この中に打球が入り込み野手が両手を挙げてアピールすると、球場特別ルールによりエンタイトル二塁打となる。スコアボードがメジャーの本拠地の中で唯一の手動式。両翼がメジャーの本拠地の中でもっとも深いことも特徴。1921年から1970年までNFLシカゴ・ベアーズも本拠地にしていた。隣接するビルの屋上にも観戦可能な「ルーフトップ・シート」があり、2004年からビルのオーナーが売り上げの17%を納めることで、球団公認の観客席となった。