チーム情報
プロフィール
1993年の球団拡張に伴って創設。成績こそ振るわなかったものの、1年目からメジャー最多となる観客動員数を記録するなど、すぐに人気球団となった。
海抜1マイル(約1600メートル)の高地に位置することから空気が薄くて打球が飛ぶため、早くから打撃に特化したチーム作りに着手。3年目の1995年には40本塁打のダンテ・ビシェット、36本塁打のラリー・ウォーカー、32本塁打のビニー・カスティーヤ、31本塁打のアンドレス・ガララーガらの強力打線でワイルドカードからプレーオフに初進出した。
その後はしばらく低迷するも、2007年にクリント・ハードル監督の下、マット・ホリデー、トッド・ヘルトン、ブラッド・ホープ、トロイ・トロウィツキー、松井稼頭央らの強力打線を擁し、ワイルドカードでプレーオフへ。フィリーズ、ダイヤモンドバックスを下して15年目で初のリーグ優勝を果たしたが、ワールドシリーズではレッドソックスに敗れた。
2009年にもヘルトン、トロウィツキーのほか、走攻守三拍子そろったスター候補カルロス・ゴンザレスが台頭し、ワイルドカードでプレーオフ進出。しかし、フィリーズに地区シリーズで敗れた。その後は優勝争いから遠ざかり、1997年からチームの顔として活躍したフランチャイズプレーヤーのヘルトンが2013年限りで引退。投手不利の球場で2010年に19勝、防御率2点台をマークしたウバルド・ヒメネスも2011年途中で放出された。
低迷期から脱出する転機となったのは、ノーラン・アレナドとトレバー・ストーリーの台頭。アレナドは2015年から2年連続で本塁打王と打点王を獲得し、ストーリーはメジャーデビューした2016年に27本塁打を放つなど、メジャー屈指の三遊間となり、打線をけん引する存在となった。
2017年にバド・ブラック監督が就任すると、リーグトップのチーム打率を記録してプレーオフへ進出。強打の1番打者チャーリー・ブラックモンが首位打者を獲得したほか、グレッグ・ホランドがセーブ王に輝き、球団創設以来初となる投手タイトルを獲得した。
2018年は左腕カイル・フリーランドが17勝、防御率2点台の活躍。同じ勝ち星で並んだドジャースに「163試合目」で敗れて地区優勝こそ逃したものの、やはり2年連続でワイルドカードに滑り込んだ。アレナドは4年連続のシルバースラッガー賞、ストーリーも初のシルバースラッガー賞に輝いた。一方で長年チームの主力として活躍してきたゴンザレスが2018年限りで退団した。
2019年はチーム防御率が前年の4.33から5.56へと悪化し、エースのフリーランドが3勝11敗、防御率6.73、クローザーのウェード・デービスが防御率8.65と不振。自慢の強力打線も投壊をカバーするまでは至らず、地区4位で終わった。
球団初の地区優勝、13年ぶりのリーグ優勝を目指すには投手陣の再建は不可欠だが、ヘルマン・マルケス、ジョン・グレイ、アントニオ・センザテーラ、フリーランドらの先発陣ではやはり苦しい。2020年も打線頼みのシーズンか。若手有望株では二塁と遊撃を守るブレンダン・ロジャーズが将来のスター候補として期待されている。
スタジアム紹介
1995年に開場した野球専用球場で、メジャーの本拠地ではもっとも高地に位置する。3階席20列目の座席のみ紫色になっていて、標高1マイル(約1600メートル)の地点であることを示している。球団創設から2年間はNFLデンバー・ブロンコスと兼用のマイル・ハイ・スタジアムを使用していた。もともと駅があった場所に立地しており、その名残で鉄骨が目立つ外観となっている。打者天国として知られるこの球場で、1996年に野茂英雄が球場史上唯一のノーヒットノーランを達成しているほか、2016年にはイチローがメジャー通算3000本安打を放った。また、2013年にはロッキーズvsブレーブスの試合が−5℃の寒さの中で行われた。ロッキーズの選手が本塁打を打つとセンターバックスクリーン付近に設置されている噴水から水が上がるのが名物。寒冷地に立地していることからグラウンドの下には暖房システムが通っている。地元のビール会社クアーズが命名権を保持。