チーム情報
プロフィール
1998年の球団拡張でダイヤモンドバックスとともに誕生。当初の名称はタンパ湾に生息するイトマキエイから取ったデビルレイズだった。
誕生から10年連続で負け越しという憂き目に遭うも、光線を意味するレイズに名称を変更した2008年に大躍進。1番に定着したメジャー2年目の岩村明憲や主砲カルロス・ペーニャらの活躍で、初の勝ち越しのみならず、初の地区優勝、そしてリーグ優勝を成し遂げた。以降、ヤンキース、レッドソックスの名門球団とともに地区優勝を争う常連となり、2010、2011、2013年にプレーオフ進出を果たした。
低迷期にドラフトで獲得したエバン・ロンゴリア、カール・クロフォード、B.J.アップトン、デービッド・プライス、ジェームズ・シールズらが主力に成長。ウォール街出身という異例の肩書きを持つアンドリュー・フリードマンGMによるスカウティングや名将ジョー・マッドン監督の手腕が、資金力に乏しい新興球団を変身させた。2012年には松井秀喜が加入。この年に引退した松井が最後に所属した球団となった。
だが、2013年シーズンを最後にプレーオフから遠ざかり、2014年途中にエースのプライスを、2017年オフにはチームの顔でもあったロンゴリアを、それぞれ放出。フリードマンGMとマッドン監督もチームを去った。
2018年はメジャー3年目の左腕ブレーク・スネルが21勝、防御率1点台で、サイ・ヤング賞を受賞。2015年から指揮を執るケビン・キャッシュ監督も、リリーフ投手を先発起用してそこから本来の先発投手につなぐ「オープナー戦法」など大胆な采配を披露して貯金18と勝ち越した。
2019年はチャーリー・モートンが16勝を挙げて先発ローテーションを支え、打線ではメジャー2年目のオースティン・メドーズがチーム最多の33本塁打を放って開花。メジャー2年目の遊撃手ウィリー・アダメズ、韓国人スラッガーの崔志万、パワーヒッターのアビサイル・ガルシアらの活躍もあって貯金30を積み上げ、6年ぶりにプレーオフへ進出。アスレチックスとのワイルドカードゲームを制して地区シリーズまで進み、2020年への確かな手ごたえを残した。
2019年オフには筒香嘉智、ホセ・マルティネスという左右の好打者を獲得して打線を強化。投手陣はスネル、モートン、タイラー・グラスノー、ヤニー・チリーノス、ライアン・ヤーブローらが先発ローテーションを形成。チームトップの20セーブを挙げたエミリオ・パガンをトレードで放出し、ニック・アンダーソンやディエゴ・カスティーヨらがクローザー候補となる。投手のやり繰りには定評のあるキャッシュ監督の手腕で、激戦のア・リーグ東地区から10年ぶりの地区優勝、12年ぶりのリーグ優勝、そして初の世界一を目指す。
主力選手を放出して若手有望株を獲得するトレードを積極的に行っていることもあって、マイナー組織は充実。MLB.com認定の若手有望株ランキングには両リーグ最多の6人がトップ100入りし、中でも19歳の遊撃手ワンダー・フランコは全体1位の評価を得ている。また、2019年にメジャーデビューした若手有望株ランキング全体15位の左腕ブレンダン・マッケイは、打者としても期待されている二刀流プレーヤー。
スタジアム紹介
メジャー唯一の密閉式ドーム球場で、1990年に開場。フロリダ・サンコースト・ドーム、サンダードームを経て、1996年にジュースで有名なトロピカーナ・プロダクツ社が30年間の命名権を取得したことに伴い、現在の名称になった。レイズ誕生前はNHLタンパベイ・ライトニングも本拠地として使用していた。バックスクリーン前の外野席には旧球団名の由来であるエイが入った巨大水槽があり、そこへホームランボールが飛び込むことがある。2019年にはここで大谷翔平がサイクル安打を達成した。タンパからやや離れたセントピーターズバーグに位置し、集客面で苦戦していたこともあって何度となく本拠地移転が検討され、2018年にはタンパに近いイーボーシティに新球場を建設するプランが発表されたが、資金調達のメドが立たなかったことなどから頓挫。セントピーターズバーグ市とのリース契約満了となる2027年までは現球場にとどまる予定。カナダ・モントリオールとの2都市本拠地案などが検討されていたが、セントピーターズバーグ市に却下された。