チーム情報
プロフィール
1901年のア・リーグ創設に参加している伝統球団で、最初のア・リーグ覇者。設立当初の名称はホワイトストッキングスだったが、1904年から現在の名称となった。
1906年に貧打の「ヒットレス・ワンダーズ」と揶揄されながらもリーグ優勝を果たし、劣勢が予想されていたカブスとのシカゴ対決も制して初のワールドシリーズ制覇。1917年にも2度目の世界一に輝いた。
1919年にもリーグ優勝を果たすが、レッズとのワールドシリーズでいわゆる「ブラックソックス事件」が起こり、八百長に関連したとされたジョー・ジャクソンら8選手が永久追放処分を受けた。これを機に、チームの運命も暗転し、一気に長いトンネルに入る。そんな「ブラックソックスの呪い」が解けたのは40年後の1959年。ルイス・アパリシオやアーリー・ウィンらの活躍でリーグ制覇。だが、ワールドシリーズで敗れると、その後は再びプレーオフの舞台から遠ざかった。
1991年に現球場がオープンすると、1993年にはジャック・マクダウェルがサイ・ヤング賞を、フランク・トーマスがMVPを受賞する活躍で地区制覇。トーマスは翌年にもMVPに輝くなど、メジャーを代表する打者に成長した。
2005年に井口資仁、俊足のスコット・ポドセドニックが加入すると、就任2年目のオジー・ギーエン監督が「スモールベースボール」を標榜。これに4番ポール・コネルコらの長打力とジョン・ガーランドやマーク・バーリーを中心とした投手陣とがかみ合い、5年ぶりの地区優勝、46年ぶりのリーグ優勝、そして88年ぶりのワールドシリーズ制覇と一気に駆け上がった。
その後は2008年に地区優勝したのみで、苦しいシーズンが続いている。ギーエン監督は2011年でチームを去り、その後を受けたロビン・ベンチュラ監督も就任1年目の2012年の2位が最高。リック・レンテリア監督が就任した2017年は、シーズン中盤にはホセ・キンタナ、トッド・フレージャーら主力を大量に放出し、再建モードに入った。
2018年も100敗を喫するなど苦しいシーズンとなったが、2019年はスター候補として期待されたヨアン・モンカダが主力に成長。遊撃手ティム・アンダーソンが打率.335で初の首位打者に、ホセ・アブレイユが123打点で初の打点王に輝き、メジャー1年目のエロイ・ヒメネスも31本塁打の活躍。リーグ5位のチーム打率を残し、浮上の手ごたえをつかんだ。
2020年は勝負の年と位置付けて大型補強を敢行。FA市場から強打の捕手ヤスマニー・グランダルと8年連続30本塁打のエドウィン・エンカーナシオン、トレードで左の強打者ノマル・マザラを獲得し、メジャー屈指の強力打線を完成させた。長年の課題でもある投手陣は14勝を挙げたルーカス・ジオリトを軸に、かつてアストロズのエースだった左腕ダラス・カイケル、通算130勝の左腕ジオ・ゴンザレスを加えた。チーム屈指の若手有望株右腕マイケル・コペックもローテーション定着が期待されている。クローザーにはアレックス・コロメが控えるだけに、先発陣がプレーオフ進出のポイントとなりそうだ。
スタジアム紹介
81年の歴史を刻んだコミスキー・パークに代わって、1991年にその隣接地に野球専用球場としてオープン。当初は旧球場の名称を継承していたが、USセルラー・フィールドを経て、2016年11月に地元に拠点を置く住宅金融会社ギャランティード・レートが命名権を取得したことにより現名称となった。相手チームの投手が降板する際には「Na Na Hey Hey Kiss Him Goodbye」が流れてファンが大合唱し、試合終了後には「Sweet Home Chicago」が流れる。「ウィンディシティ(風の街)」シカゴのダウンタウン南に位置し、たびたびミシガン湖からの強風に見舞われる。2009年には当時のエース、マイク・バーリーがここで完全試合を達成した。シカゴ市内を網羅する鉄道CTAレッドラインの「Sox-35 th」が最寄り駅で、同じ路線にはカブス本拠地の最寄りの駅「Addison」がある。